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人工透析ひ尿器科じんけいクリニックと密接に連携して、合併症により入院の必要な透析患者様の維持透析と、慢性腎不全の方への透析導入を行っています。通常の内シャント造設手術はもとより、バルーンカテーテルを用いたシャント血管の拡張、形成術などの治療も行っています。
末期的腎不全患者さんへの血液浄化法として、血液透析(HD)、血液濾過(HF)、血液透析濾過(HDF)がありますが、半透膜(この場合ダイアライザ)を通して濃度の異なる液体(血液と透析液)を接触させ、拡散現象を用いて、尿毒素を取り除こうとするのがHD、濾過現象を用いて、まるで満杯にお湯を貯められたお風呂の一方へ新しいお湯を注ぎ込み、反対方向へあえて溢れさせて、古いお湯を少しずつ綺麗なお湯へ浄化していくみたいなのがHF、HDとHFの両方を行うのがHDFです。
HDは拡散現象、HFは濾過現象、ゆえにHDは分子量の小さい物質の方がより多く移動(除去)できるのに対し、HFは基本的に分子の大きさに関係せず、濾過するお湯の量のみに依存する方法と言えます。ゆえにHDではなかなか除去できない分子量の大きな尿毒素までHFやHDFでは治療域となるわけです。
HDとHFのいいとこ取りした方法がHDFですが、ここで問題となるのがお風呂へ注ぎ込む新たなお湯の量(正確には置換液量)でした。この量が多ければ多いほどより多くの毒素を除去できる反面、濾過して除去した分、置換液で同量の置換(補液)をせねばなりません。滝のように置換液(サブラッドという専用の薬剤、1袋1リットル)を流せば可能は可能ですが、もし仮に24リットル置換として、1時間で6袋、4時間で24袋の置換液(点滴みたいなもの)を毎回毎回用意せねばならなくなります。24袋の点滴が一人の患者さんの周りに吊り下げられている光景を想像してみてください。ひどいですよね。またあまりに煩雑かつ高コストでもありました(このやり方は機械と点滴が別なので、オンラインではなくオフラインHDFと呼ばれます)。
一方、このオフラインHDFでの置換液(点滴みたいなもの)の代わりに、これまでHDで使用していた透析液をウルトラピュアな液(ここが最重要)とすることができ、血管内へ直接注入することが可能なレベルまでピュアな液を作成できるなら(HD時の半透膜;ダイアライザを経由して血液と接する本来の透析液使用ではなく)、元来透析液は1分間に500cc、4時間で120リットルほど作成されて使用されているため、この一部を置換液として使用しても良いことになり、40~50リットルまでなら訳なく供給できる、この透析液の一部を透析液としてではなく、置換液として使用して行おうというのが、オンラインHDFです。オンラインHDFを行うには上述の如く透析液の水質をウルトラピュアにすることが必須で、そのことだけでも単なる透析とは異なり、サイトカイン発生率の軽減などに繋がる可能性も示唆されています。
オンラインHDFを施行している患者さんは、臨床的には透析中の血圧が下がりにくく、シャント閉塞率の減少、動脈硬化の軽減、感染症への抵抗力の増大、透析アミロイドーシスによる痛みの軽減(少なくとも新たなアミロイドーシスの軽減)、食欲の増進、貧血の改善(エリスロポエチン製剤の使用減)、かゆみや、いらいら足の軽減、皮膚乾燥や皮膚色、髪の毛の艶の改善など、様々な効果が期待され、また実際に報告されてきています。当院では今後も積極的にオンラインHDFを含めたウルトラピュアな透析液を使用した透析治療を推進し、縁あって当院で透析治療を受けられておられる患者さんへは、最善最適と思われる治療を提供すべく、日々さらなる精進を積み重ねてまいる所存です。
平成27年5月より、血管造影室に島津製作所製の血管造影システム「Trinias C12」を導入しました。
心臓や四肢の血管の病気に対して、カテーテルを用いて行う造影検査と治療、透析患者様の内シャント狭窄や閉塞に対するバルーン血管拡張術などに使用する装置です。
従来の造影システムと比べて画質が優れ、操作性の向上により検査時間が短縮し、患者さまに対する放射線被曝量はさらに軽減しています。
骨折、関節、手根管症候群などの手術、治療を行います。
当院かかりつけの透析患者さんには、緊急時の対応を行います。(緊急透析、シャントトラブルなど)
また、旅行、出張、帰省などの方の透析も受け付け致します。