血管治療外来のご案内
仁恵会 > 石井病院 > 診療案内 > 専門外来のご案内 > 血管治療外来のご案内 > 腎臓の血管に起こったら…腎不全・人工透析

動脈硬化が腎臓の血管に起こったら…腎不全・人工透析

腎動脈狭窄症について

動脈硬化による「腎動脈狭窄症」が増えている!

腎臓の動脈が狭くなる「腎動脈狭窄症」という病気は、いくつかの原因があり、その中でも目立って増えているのが「動脈硬化症」によるものです。全身の動脈の中でも、首や心臓、腎臓などの血管で動脈硬化が起こりやすいことがわかっていますが、これまで腎動脈の動脈硬化症に対して、多くの関心が払われてきませんでした。
また、腎動脈の狭窄があっても高血圧症や腎機能障害が現れない症状の無いタイプも多く、発見することが難しい病気でした。

しかしながら、最近の超音波検査やCT検査などの進歩により腎動脈の状態が簡単に調べられるようになり、この病気が従来考えていたよりも多く存在することが明らかになっています。
また、腎動脈狭窄症による難治性高血圧症であれば、血圧や腎臓の働きの改善にも役立つことが期待されています。
最新治療により、それまで内服されていた降圧剤が中止できるケースもいくつか経験しています。

腎動脈狭窄症は発見するのが難しい病気!

腎動脈の狭窄は、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などに比べ、これといった特徴的な症状がないため、自分で気づくのが難しい病気です。そのため、専門家の間では、この病気を見つけるには、高血圧や腎機能が低下している人たちから疑うこととされています。
治りにくい高血圧症や原因不明の心不全の場合は、腎動脈狭窄症が強く疑われます。さらに首や足の血管が狭い人、狭心症や心筋梗塞と言われたことがある人も腎動脈狭窄症の可能性が高いと言えます。

腎臓の病気がある場合、腎臓がそれほど悪くなくても、腎動脈の状態を早めに調べてもらうことが大切です。腎臓は2つあるため、片方の腎臓の働きが悪くても、もう片方の腎臓が正常に働くので、わからないこともあるからです。
また、動脈硬化症の人、またその可能性の高い人は、当然ながら腎動脈の動脈硬化も起きている可能性が大いにあります。早期発見のために動脈硬化症ハイリスク群といわれる人たちも、念のために一度は検査を受けたほうがよいでしょう。

セルフチェック

こんな人は早めに腎動脈をチェック!

 55歳を過ぎてから高血圧症になった
 高血圧症の薬を3剤以上服用しているのに高血圧が改善しない
 眼底検査で網膜の動脈硬化が強いと言われたことがある
 心臓、首、足いずれかの動脈が狭いと言われたことがある
 高血圧の薬を飲み始めたら腎臓が少しわるくなった
 片方の腎臓が小さくなっていると言われたことがある
 原因がはっきりしない心不全で入院したことがある

上記の項目の中で 一つでも当てはまるものがあれば 、あなたの腎動脈は狭くなっている恐れがあります。また、当てはまる項目が多ければ多いほど、その危険性は高まります。
できるだけ早く専門医(循環器内科など)の診察を受けるようにしましょう。

検査と診断

超音波検査で腎動脈の閉塞状態を調べる

腎動脈狭窄症の診断には、腎臓の超音波検査が行われます。この検査では、腎臓と腎臓の血管の状態を調べ腎臓の動脈が狭くなっているかどうかを確かめることができます。
超音波検査は、造影剤を使用する必要がないため、腎機能が低下している人にも安全に行えますので、セルフチェック項目に当てはまる方はぜひ検査を受けて下さい。

腎動脈狭窄症の治療

腎動脈への血管内治療が腎動脈狭窄症の主流に

腎動脈への血管内治療

動脈硬化が原因の 「腎動脈狭窄症」 の治療には主に、1.お薬による治療、2.血管内治療があります。薬による治療では、まず腎臓の血管が詰らないように血液をさらさらにする効果のある抗血小板剤が投与されます。同時に、動脈硬化症のリスクとなるものをなくなるように治療します。具体的には、コレステロールを下げたり、糖尿病の治療を行ったりします。また、喫煙も腎動脈の狭窄を悪化させる可能性があるため、禁煙する必要がありますが、これらは決して根治療法ではなく、更なる進行を抑えるに過ぎません。
したがって当院で施行している血管内治療は、足の付け根などの血管から狭くなっている腎臓の血管まで細い管(カテーテル)を通し、カテーテルの先端に取り付けた風船を膨らませて腎臓の血管を押し広げたうえで、 ステント といわれる金属の筒を血管の中に留置します。

PAGE TOPへ
メニュー

MENU

お問い合わせ

関連施設